事業承継に必要な要素を整理しよう

後継者にふさわしい人物を選ぶ

後継者を選ぶ際のポイントは、信頼できるだけでなく、会社を成長させるための実力を持っている人物を選ぶことです。
経営者が退いた後、全てを託す後継者が会社を正しい方向へ導けるように、信頼性と経営能力の両方が必要です。
そのため、社員の特性や能力をしっかりと把握し、最適な後継者を選びましょう。
また、後継者を早めに決定することも重要です。
事業承継は後継者を指名するだけでは終わりません。
後継者の育成には5年から10年の時間がかかるため、早期に選定し、計画的に育成を進めなければ、適切なタイミングでの承継が難しくなります。
後継者に必要なスキルや経験を積ませることで、円滑な事業継承が可能になります。
時間が十分にあるうちに、後継者を決定し、育成プログラムを実施しましょう。

親族と社内の候補者から選ぶ2つの方法

後継者を選ぶ方法には大きく2つあります。
最も一般的なのは、経営者の親族から選ぶ方法です。
親族が後継者になることで、社員や取引先からの信頼が高まり、教育もスムーズに進めやすい利点があります。
しかし、親族が複数いる場合には、選ばれなかった者が不満を抱くことがあるため、注意が必要です。
一方で、親族以外の社員から後継者を選ぶ場合、実力や能力を重視して選ぶことができます。
公平な選考が行われるため、社員全体の納得感も得られやすいでしょう。
また、後継者として株式を保有するなど、一定の資金力を持つことも重要な要素です。
後継者を選ぶ際には、会社の未来を見据えて、最も適した人物を慎重に選びましょう。