会社が持つ資産と負債を正確に把握する
次に承継すべき資産とは
会社が保有する資産には、株式、現金、預金、保険の積立などが含まれます。
これらを後継者に確実に引き継ぐことが、事業承継の成功に不可欠です。
また、貸付金なども資産の一部として後継者に伝える必要があります。
事業承継を行った直後は、会社の経営が不安定になることが多いため、早期に安定を図ることが重要です。
そのためには、後継者だけでなく、会社の主要な株主にも協力を依頼し、株式を集中させるなど、経営体制を強化する手段を取ることが必要です。
複数の株主が存在する場合、株式の分散が経営の混乱を引き起こすことがあります。
後継者がスムーズに経営を引き継げるよう、株主との調整も重要なポイントとなります。
事業承継を成功させるためには、事前に資産の全体像を明確にしておくことが大切です。
負の遺産も忘れずに承継
会社が保有する資産には、現金や株式だけでなく、借金や連帯保証などの負の遺産も含まれます。
これらも後継者に引き継がれるため、事前に詳細を伝えることが重要です。
負の遺産について後継者にしっかりと説明し、どのように対処するかを話し合うことで、大きなトラブルを避けることができます。
事前に情報を提供しておけば、後継者は対策を立てる時間ができ、経営に対する不安を軽減できます。
借金の額が大きい場合、後継者が会社を引き継ぐことを拒む可能性もあります。
そのような場合には、事業承継の前にできる限り借金を精算することを検討しましょう。
負債の整理を進めることで、後継者がスムーズに会社を引き継ぎやすくなり、経営の安定が図れます。